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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科6巻11号

1971年11月発行

文献概要

境界領域

消化管手術後の骨病変

著者: 松木久1 武藤輝一1 佐藤厳1 榎本一彦1 新田洋1 庭山昌明2

所属機関: 1新潟大学医学部第一外科学教室 2庭山外科医院

ページ範囲:P.929 - P.938

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まえがき
 近年,消化管手術後障害の一つとして骨の病変,とりわけ胃切除後にあらわれる骨軟化症が注目されてきている.この合併症は,Malabsorption Syndromeの一環として,Caの吸収障害に起因するとされているが,その実態はいまだ十分把握されているとはいい難い.
 代謝性骨疾患の研究の歴史は,1858年Heinrich Müllerが臨床骨学Klinische Osteologieとしてその基礎を築いたことに始まるが,消化管手術後の骨病変の研究は,1941年Sarasin37)の胃切除後骨軟化症例の報告をもつて嚆矢とする.その後約20年間は,わずか数例の症例報告をみるにすぎないが3,23,34),1960年以降,英,仏,豪などより相次いで多数の症例が報告され,最近Thompsonら44)はヨーロッパにおける骨軟化症の原因の第一位は胃切除であるとさえ極言している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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