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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科6巻3号

1971年03月発行

文献概要

手術手技

閉鎖性髄内釘法と開放性髄内釘法の比較

著者: 平川寛1 宮脇晴夫2

所属機関: 1中国労災病院整形外科 2東京慈恵会医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.225 - P.237

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はじめに
 骨折治療の歴史のなかで髄内釘の出現ほど画期的なものはないのではなかろうか?管状のものをつなぐ方法として軸串法を用いることはおそらく有史以前からさまざまな器物に応用されていたと思われるが,これを生体の骨に対して行なう勇気とその進歩のために払われた努力は整形外科を学び,その臨床にたずさわる者にとつて輝かしい金字塔といつても過言ではあるまい.髄内釘は1940年Küntscher13,14)の発表以前にも1909年LambotteをはじめSmith-Petersen,Hey Groves,Kirschner,Rush,など多くの報告をみるがいわゆる髄内釘法の徹底した理論とその器具や術式について不断の研究を続けたのは,やはりProf. Gerhart Küntscherであり,ドイツ学派のみならず英米学派もしだいにその偉大な業績を認めつつあることはその後の外国文献15,20,22,26,27)をみても明らかである.一方おが国では1927年副島氏の髄内釘の考案をみるが,良質の不銃鋼がなかつたためか発展をみなかつたことはなんとしても惜しい気がする.Küntscherの髄内釘法は1941年光安,水野16)が本邦に紹介しその後神中,天児,宮城17),稲葉4)らの臨床例の報告,津下25),宮城,柏木6)らの動物実験など多くの報告をみる.しかし髄腔をreamingすることや閉鎖性髄内釘法については1961年以降,木下10),柏木6〜9),玉置24),天児1)荻原18,19)らの論文がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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