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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科6巻4号

1971年04月発行

文献概要

視座

TNM分類の問題

著者: 青池勇雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.261 - P.261

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 TNM分類とは何であるか,あまり知られていない。TNM分類とは悪性腫瘍の程度を臨床的に分類するものであつて,その目的とするのは癌など悪性腫瘍の治療をしたあとで,抗癌剤やその他の治療法が有効であつたかどうかを判定するのに,治療開始時の癌の拡がりや程度が解つていないと,客観的に評価できないので,前もつて臨床的に分類しておこうとするものである.
 換言すると,癌について各国で行なう情報の交換や,資料の評価に当つて,癌を一定の規約の下に分類しておけば,その治療効果の判定に,客観性が得られるからというわけで,国際的な分類がなされるのである.それで,TはPrimary Tumorで各臓器の悪性腫瘍の大きさ,拡がりを示しており,NはRegional Nodusで局所的淋巴節の腫瘍があるか否か,あればその程度を表わし,MはMetastasisで遠隔部位の転移の有無,程度を示すもので,それぞれT,N,Mはその程度によつて,さらに,1,2,3,4……などを附けて,程度の位づけをしようとするのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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