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論述
脊索腫(Chordoma)5例—とくに電子顕微鏡による微細構造について
著者: 竹嶋康弘1 福間久俊1 緒方孝俊1 後藤将2 中野政雄3
所属機関: 1国立がんセンター病院 2佐世保共済病院整形外科 3千葉大学医学部放射線科
ページ範囲:P.279 - P.295
文献購入ページに移動脊索腫は胎生期脊索(chorda dorsalis)の遺残組織から発生する腫瘍で,頭蓋底部と仙尾骨がその好発部位である.本邦では,1923年,太田(東大)36)が脊椎のホルマリン貯蔵標本から発見した第2頸椎脊索腫の報告が最初であり,この後,著者らの渉猟したかぎりでは,耳鼻科,眼科,外科および整形外科領域で1970年までに80余例の報告がみられるが,著者らもここ数年間に,仙尾骨発症4例,頸椎発症1例の脊索腫を経験し,治療する機会を得た.うち3例の手術症例には,術中,電子顕微鏡観察用の生検材料を得ることができ,腫瘍組織の微細形態学的観察を行なつたので,本症例の臨床経過に併せて,その特徴を記述してみたい.
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