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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科6巻5号

1971年05月発行

文献概要

論述

脊椎分離・辷り症の治療に対する私見

著者: 森崎直木1

所属機関: 1東京女子医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.401 - P.414

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はじめに
 本症が整形外科の領域で問題となるのは,そのほとんどが腰椎,ことに下部腰椎に発症して,腰痛や坐骨神経痛の原因の一つとなりうると考えられ,特有なX線所見を呈するからにほかならない.しかし腰痛などの愁訴をもつて来院する本症患者について,その愁訴や症状とX線所見との関連性を証明することは容易なことではない.したがつて本症の治療に際しては,この点に留意してかかる必要があり,すくなくとも安易に手術的療法に走るべきではない.以下本症の治療について日頃私の考えている二,三の点について述べる.ここにいう脊椎分離・辷り症とは腰椎の関節突起間部の分離症(spondylolysis)と,それに基づく辷り症(Newman:spondylolytic spondylolisthesis)を指し,いわゆるpseudospondylolisthesis(Junghans)15)など他の種類のものはこれを含まない.このような私の考えは,東京女子医大整形外科に来院した本症患者(第1表),および本学病院ドック入院者にみられた本症の診療経験によるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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