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論述
膝関節症に対する脛骨高位骨切り術
著者: 土井照夫1 七川歓次1 小野啓郎1 小杉豊冶1 山本利美雄1 吉野良平2
所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2大阪厚生年金病院
ページ範囲:P.607 - P.613
文献購入ページに移動変形膝関節症は成人期以後の関節疾患のなかで,もつとも一般的なものであり,ことに,畳の上での生活習慣をもつ日本においては老人の生活力に直結する重要な問題の1つである.しかし,その本態ならびに成因に関しては,現在なお不明の点が多く,また治療上困難な問題が少なくない.
膝関節症のなかには,その経過のうちに症状の改善を示すものがかなり認められる.小松原らは1年10ヵ月から3年10ヵ月の追跡調査で37%に改善例を認めている.しかし,過半数の症例が不変または悪化を示し,長期にわたつて膝の痛みに耐えながら日常生活を送つているものが多い.
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