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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科7巻11号

1972年11月発行

文献概要

視座

骨肉腫の治療

著者: 伊丹康人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科

ページ範囲:P.873 - P.873

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 骨原発性悪性腫瘍,とくに骨肉腫の根治的治療法としては,早期切断が唯一無二のものとして,常用されてきたことは今さら申すまでもないことである.また,いかに早期に切断しても,すべてが肺転移で死亡し,原発巣の再発はほとんどないという事実を見せつけられるにつれ,その原因を切断時の血行転移にあるとして,double tourniquetによる術式が推奨されたのも遠い昔ではない.
 しかし,早期切断における5年生存率はLichtensteinの5%からPlatt24%のごとく,報告者によりかなりの幅があるとはいえ,Locksinの集計のごとく,過去30年間の生存率は全く改善されていない.報告者による5年生存率の幅の問題は,誌面の関係からさておくとしても,従来の早期切断という考え方では,生存率の改善は到底得られるものではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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