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臨床経験
軽微な機転により四肢麻痺を来たした頸椎後縦靱帯骨化症の症例
著者: 竹田毅1 有馬亨1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.949 - P.953
文献購入ページに移動頸椎の後縦靱帯に石灰化あるいは骨化を認める疾患については,1960年,月本13)が「脊髄圧迫症候を呈した頸椎椎管内仮骨の剖検例」と題して,第1例を報告し,寺山14,15)が,この疾患と既知の脊椎の変性疾患,即ち,強直性脊椎関節炎,いわゆるForestier病,変形性脊椎症などとの相違点を指摘すると共に「頸椎後縦靱帯骨化症」という病名を提唱した.その後本症については諸家により種々の角度から研究がなされ.報告例も多数にのぼり既に稀な疾患ではなくなつている.しかし本症の患者が外傷を誘因として.突然四肢麻痺を来たした報告例は,比較的少ない.著者は最近,本症の老人が軽微な外傷を契機に,突然四肢麻痺を来たした症例を経験したので報告する.
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