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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科7巻12号

1972年12月発行

文献概要

論述

胸腰移行部における損傷脊柱の再建について

著者: 大谷清1

所属機関: 1国立村山療養所整形外科

ページ範囲:P.973 - P.985

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はじめに
 脊柱は体の中軸である.椎骨,椎間板,関節突起,脊椎周囲諸靱帯,傍脊柱筋群を一括する脊柱は一つの機能単位を構成し,鞏固性,弾力性,橈屈性を具備するとともに中枢神経組織である脳を支え,脊髄を包容保護する.さらには,内臓諸臓器を支持する体幹筋の起始,附着部でもあり生理的彎曲を形成し,生理学的,構築学的に支持性,安定性が確保されている.それだけに広汎,多彩な負荷と障害を被りやすい.
 脊柱の損傷は上述重要機能の破綻を招来する.すなわち,脊柱の支持性を喪失し,脊髄にたいする保護機能は損われ脊髄損傷の発生,加重を招く.脊髄は中枢神経組織であるだけに損傷脊髄の再生,回復はきわめて望み薄い.脊髄の損傷を最少限度にくい止め.損傷脊柱の支持性,安定性の再建,脊髄保護機能の再獲得により二次的合併症,後遺症を未然に防止し,治療することに損傷脊柱再建の意図がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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