臨床整形外科7巻5号

1972年05月発行

臨床経験

広範に骨を侵した股関節色素性絨毛結節性滑膜炎の症例

著者： 長澤正彦¹ 小山明¹ 宮本建¹ 伊藤恵康¹ 久保井二郎¹ 石井良章²

所属機関： ¹静岡赤十字病院整形外科 ²慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲：P.386 - P.392

　股関節に発生した色素性絨毛結節性滑膜炎Pigmented Villonodular Synovitis（以下PVSと略す）は，臨床症状，レ線所見ともに，通常膝関節に見られるものと趣きを異にし，特異な像を呈する点で注目される．われわれは最近広汎に骨を侵した股関節PVSの1例を経験したので，若干の文献的考察を加え本症の特徴について述べる．