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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科7巻8号

1972年08月発行

文献概要

視座

人工関節のことども

著者: 片山良亮12

所属機関: 1東京慈恵会医科大学 2東急病院

ページ範囲:P.599 - P.600

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 人工関節の研究は1924年オランダのBoeremaが犬の膝関節について人工関節の動物実験をおこなつたに始まる.しかし,その後は人工関節に関する文献がわれわれの目にふれなくなつていたところ,1938年にPhilip Wilesが不銹鋼で股関節の人工関節をつくり,同年Smith-Petersenがvitalliumでヒップカップを,さらに1942年にはAustin T. MooreとHarold Ray Bohlmanが股関節の人工骨頭を考案している.かくして股関節のmould arthroplastyは人工骨頭・カップ・人工関節の3方向に非常な勢で開発されてきた.しかし,人工骨頭とカップの著しい発達と,その普及化の旺盛に眩惑されたかのように,人工関節はその構造や資材面に多くの難問題を抱えていることと相俟つて,その開発機運は遅滞しているかの感があつた.
 かくするうちに,1955年膝関節の人工関節がB. Wallduisによつて臨床応用をみるにおよんで,膝関節の人工関節の抬頭をみるにいたり,その後は地道な発達をとげて今日に至つている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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