icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科7巻8号

1972年08月発行

文献概要

論述

足部疾患に対するShoe insert

著者: 渡辺英夫1 米満弘之1

所属機関: 1熊本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.628 - P.634

文献購入ページに移動
はじめに
 整形外科領域における足部の慢性柊痛を伴う疾患は,外反扁平足をはじめpainful heel syndrome,中足骨痛,種々の骨折およびその後遺症としての変形など,比較的多く遭遇するが,これらの非観血的治療については種々の困難さを感ずる事も少くない.装具療法を例にとってみても,その矯正能力,装着感,外観,耐久性,など考えてみると満足できるものは多くなかつたといえよう.なかでも足の縦軸弓隆低下を伴う外反扁平足は頻度の高い疾患であるが,これに対して従来より処方されていた足底挿板は,靴敷きにフェルトや革のパッドを張り,単に舟状骨部を持ち上げるものが大部分であった.これは靴を履いている時はある程度の効果があるとしても,靴を脱いだ時は使用できない欠点がある.また靴を履いている場合でも普通の靴ではquarter(側革)部が弱いので,アーチ保持の効果は甚だ疑わしいといえる.いつぽう長いcounter(月形)やThomas heelなどを持つた整形外科的靴にscaphoid padやcookieでarch supportをするのは,もちろん有効であるが,この作成は現在の所どこの病院ででも簡単にはできないし,作れるとしても製作コストも高く一般的ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら