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検査法
マイクロラジオグラフィーによる骨組織中のカルシウム塩の定量法
著者: 星野孝1 七村嘉文1
所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.643 - P.651
文献購入ページに移動物理学的方法による微量定量により,生物学的試料中のある物質の分布と定量についての情報獲得への途がひらけたのは最近のことではない.たとえば260ミリミクロンの波長における吸収帯を利用して紫外線顕微鏡により組織中の核酸の分布をしらべることが可能になつてからほぼ四半世紀が過ぎた.またX線吸収を利用して組織中の元素定量が可能であることをEngströmが示した1)2)3)4)5)のも大分以前のことである.ところがこのX線吸収によるカルシウム塩の微量定量が余りひろく行なわれなかつたのは,面倒な硬組織学的手技と,特殊なX線発生装置や高価な分析機器を必要とするからであろうか.また各種の操作の過程において入り込んでくる誤差もわれわれをなやます大きな障害である.従つてX線によるカルシウム塩の微量定量はややもすればわれわれ整形外科医の手におえない次元のものとしてうけとられてきた.
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