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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科7巻9号

1972年09月発行

文献概要

論述

骨片骨折観血的整復時における接着剤の使用経験

著者: 山田道1 河合尚志1

所属機関: 1十善会病院整形外科

ページ範囲:P.725 - P.734

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はじめに
 われわれの救急病院に送られてくる骨折の過半数は下腿骨折である.その中で骨片骨折はほとんどがバイクによる交通事故で多くの場合,開放性である.このような症例の治療に関しては最初の処置,軟部組織の修復,骨折に対する治療法の選択その他問題点が多い.特に骨折を観血的に治療する場合,整復と固定の可能性に対する判断が難しい,事実骨片が1〜2個の場合は何とかなるにしても3個以上の骨片をまとめるとなると技術的に著しく困難なことが多い.
 接着剤を用いて骨片を接着した最初の症例は術中とり出した4個の骨片をscrew,あるいはwireを用いてまとめようと考慮したが成功おぼつかなく,やむなくcyanoacrylate系接着剤aron alpha Aを用いて骨片を接着し,1個の骨片にまとめ整復操作後,内固定を行ない良好な経過をたどったので,その後も追試を行なった.症例数は4例にすぎないが,接着剤使用に対する一応のめどがついたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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