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検査法
整形外科領域におけるScanning Electron Microscopyの応用—I.関節滑膜
著者: 井上一1
所属機関: 1岡山大学医学部第2解剖学教室
ページ範囲:P.62 - P.70
文献購入ページに移動一般に,生物組織の表面あるいはその実質における立体微細構造の研究は,そのレプリカをとって観察したりあるいは連続薄片標本を作製して観察し,構造模型を作り出すことによって行なわれている.しかし,多くの時間と労力を要するにかかわらず,十分な検索をなしえないことが多い.ところが,最近の走査型電子顕微鏡Scanning Electron Microscopy(以後SEMと略す)の医学生物領域への導入は18,19),そうした立体構造観察における方法論的限界を一挙に解決しつつある.特に,整形外科領域においては,関節組織などの立体構築の観察は,その生理的機能の理解ばかりでなく,臨床的な疾患の病態解明に秀れた方法となってきている.著者らは,SEMを用いて主として関節組織の研究を行なつてきたが,その結果をI.関節滑膜,II.関節軟骨,III.メニスクス,IV.腱および腱鞘,V.脊椎々間板の5項目に分け,これまでの切片標本などの報告と比較検討しながら紹介する.
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