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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科8巻11号

1973年11月発行

文献概要

論述

Silicone rod使用による手指屈筋腱再建について

著者: 中村蓼吾1 前田敬三1 三浦隆行1 木野義武1 駒田俊明1

所属機関: 1名古屋大学医学部分院整形外科

ページ範囲:P.902 - P.907

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 重度の手指屈筋腱損傷に対し通常のfree tendon graftを行なうと癒着が強く,指関節の可動性がほとんど得られないことが多い.この問題を解決するため,手術手技,手術方法あるいは術後管理などに色々の工夫が試みられてきたが,手術方法については現在行なわれている主なものに 1)silicone rodを挿入し,その周囲に形成された,いわゆるpseudosheath内へfree tendon graftを行なう方法.2)浅指屈筋腱と深指屈筋腱を一次的に手掌部で縫合し,二次的に浅指屈筋腱を用いて,free tendon graftを行うtwo stage tenoplasty9),3)1)2)の両者を組み合わせた方法などがある.
 著者らもこれらの方法を臨床的に試みてきたが,今回,家兎を用いsilicone rodにより形成されるpseudosheathの形成過程や,その癒着防止効果の有効性や限界を検討するため,実験的研究を行ない,あわせて,1968年以来行なつてきた,silicone rodを用いた手指屈筋腱再建術の臨床成績を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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