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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科8巻11号

1973年11月発行

文献概要

臨床経験

減圧症で入院した潜水士の骨壊死について

著者: 川島真人1 林晧1 鳥巣岳彦1 重藤脩1

所属機関: 1九州労災病院整形外科高圧医療研究部

ページ範囲:P.933 - P.943

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はじめに
 潜水作業や潜凾作業を行なうにあたつて,高圧環境に曝されたものが,常圧(大気圧)にもどる時に,体内で溶解していた窒素ガスが気泡化して様々な症状をひきおこすことを減圧症(潜水病あるいは潜凾病)という.減圧症の中でも,減圧後比較的早期に症状が出現するものを急性減圧症と呼ぶが,この急性減圧症とは別に,潜水士や潜凾工に慢性減圧症と考えられる無腐性骨壊死が発症することは,1911年,Bornstein,1941年,Grutzmacherの報告以来知られていた.
 近年,特発性大腿骨頭壊死が注目されているが,潜水士に発症する骨壊死は,大腿骨のみならず他の骨にも高頻度に発生することが特徴であることが,その後の研究により明らかになつてきた.しかも近年海洋開発が本格化してきている現在,職業病の一種として社会的な問題でもあり,その本態の解明と予防法の検索が必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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