icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科8巻12号

1973年12月発行

文献概要

論述

脊柱側彎症における広範囲脊柱固定術の日常生活動作に及ぼす影響

著者: 山中力1 大木勲1 井上駿一1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1011 - P.1016

文献購入ページに移動
まえがき
 脊柱側彎症治療における成績向上の最大要点は,他の諸疾患の治療と同様に,早期発見,早期治療にある。これらの実現は,観血的矯正ならびに脊柱固定術適応症例の,激減を招来することは想像するに難くはない.即ち我々の側彎症治療方針は第1図のごとくであり,側彎症患者の75%以上が非観血的治療の対象で,その数は200以上を越すが,これらの治療成績も満足すべきものを得ているからである.しかし現在,なお当科初診患者の25%は高度側彎症であり,観血的治療の対象である.1962年Harrington1)により提唱されたinternal rodによる側彎矯正固定術式は,確実なる矯正効果と保持効果により,現在最も優れた術式である.我々は観血的治療の第一選択術式として,いささかこの術式に改良を加えて実施している2,3).我々は基本的にはButte4)よりGoldstein5)の固定範囲の決め方を採用しており,これらに従えぽ可動域の少い胸椎を中心にするといえども広範囲の脊柱固定術を施行することになる.しかしHarrington instrumentationは臨床成績,即ち矯正率(Percent corection6)),脊柱固定,遠隔成績などいずれをとつても満足すべきものを示している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら