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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科8巻2号

1973年02月発行

文献概要

論述

新しく改良を加えたBone Cement(MMA-TBB)

著者: 飯田勝1 古屋光太郎1 河内貞臣1 樽見二郎2

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科学教室 2東京医科歯科大学医用器材研究所有機部

ページ範囲:P.109 - P.117

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 現在Bone Cementとして使用されているacrylic cementは優秀な固定力と生体におよぼす影響の少ないことにより,Charnley1,2,3)はじめ多くの人により関節置換術に広く応用されつつある.その歴史は1890年Glückがはじめてドイツ外科学会においてcolophony resin pumice powder plasterよりなるcementで象牙製の球関節を股関節と固定する考えを発表したことに始まる.その後1940年にZander30)が人の頭蓋骨の欠損部に始めてacrylic cementを使用し,以来脳外科領域では広く用いられ,最近のCabanelaら31)の報告によれば組織障害のないことが判明している.整形外科領域では1951年にHaboush6)がはじめて人工股関節に使用して以来,Henrichsen7)さらにWiltseら29)が実験的にacrylic cementの組織反応の少いこと,体重圧にも充分耐え得ることを証明し,臨床応用の基礎を築いた.しかし同時にacrylic cement使用上の不安と危惧もこの時以来すでに述べられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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