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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科8巻7号

1973年07月発行

文献概要

臨床経験

特発性上腕骨内反症

著者: 村上敬朋1

所属機関: 1三木整形外科病院

ページ範囲:P.607 - P.613

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はじめに
 上腕骨内反(Humerus varus,以下H. v.と略す)とは上腕骨上端部が異常な内反位彎曲を呈するもので,いわば内反股と同様の変形である.H. v.には各種のものがあるが,Weil(1959)32)はこれを 1)H. v. symptomaticus,2)H. v. congenitus,3)H. v. adolescentium essentialisの3型に大別している.表題に用いたH. v. idiopathicus(以下H. v. i.と略す)はChrysopathes(1936)6)の命名によるものでWeilのいうH. v. adolescentium essentialisに相当する.このH. v. i.は14歳前後の発育期に肩関節運動制限と上腕短縮をきたし特有なX線像を呈する極めて興味深い疾患で,いまだ本邦においても25例の報告しかみられない.H. v. i.はその特徴ある病像より一独立疾患として取扱われてはいるが,その病因に関しては今なお問題が多い.われわれはここに2例のH. v. i.を追加報告すると共に,本邦における報告例の調査結果をもとにH. v. i.について総括的なことを述べてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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