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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科9巻1号

1974年01月発行

文献概要

境界領域

骨病変のモデルとしてのosteolathyrismにおける骨コラーゲンの変化

著者: 林泰史1 五十嵐三都男1 松浦美喜雄2 吉野槇一3

所属機関: 1東京都養育院付属病院整形外科 2東京都老人総合研究所臨床生化学 3都立大塚病院リウマチ科

ページ範囲:P.55 - P.63

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I.Lathyrismの概略
 Lathyrismは体重減少,骨格異常,血管異常を伴う疾患で,病因はコラーゲン,エラスチンの脆弱性の増加,抽出性の増大に起因している.本症は19世紀の科学者Cantaniがスイートピーの一種,lathyrus odoratusの種を摂取することにより発病することを発見して以来,lathyrismと名づけられた1)).ヒトにおいては本症はインド,アルジェリアで往々みられ,罹患率は人口の7%に達することがある1).実験的lathyrismは幼若ラットにlathyrus odoratusの種の挽いたものを50〜70%の割合でえさの中に入れ,飼育することにより,コラーゲン含有量の多い組織,すなわち骨,腱,皮膚等に異常をきたすことをGeiger(1933)等が観察したのが最初である2)
 Lathyrism発症に有効な成分をβ-aminopropionitrile(以後βAPNと略す,NH2・CH2・CH2・CN)であることを確認したのはSchilling(1954)等である3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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