文献詳細
文献概要
カラーシリーズ 整形外科手術・5
Dwyer法
著者: 大谷清1
所属機関: 1国立療養所村山病院整形外科
ページ範囲:P.958 - P.961
文献購入ページに移動本法の利点は,①矯正固定が確実であること.②椎体の捻転矯正も可能であり,いわゆるrib humpも矯正できる.③固定範囲は比較的狭く,major curve範囲内であり,double major curvesの例は可橈性の悪い方の彎曲のみの固定で,両彎曲とも可橈性の良好なときは下位彎曲のみの固定でよい.④移植骨は少量でたりる.⑤手術侵襲は比較的軽い.⑥術後の臥床期間は短期間で,約2週間である.⑦外固定期間も短期で,約3か月である.⑧矯正喪失が少い等である.一方,本法の短所は何といっても技術的に難しく,脊椎外科技術の習熟が欠かせない.本法の最もよい適応部位は胸腰移行部であり,上位胸椎にかかる側彎にたいしては術野が狭く,操作がやりにくく本法の適応とならない.本法適応の上界は第5胸椎である.
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