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四肢腫瘍—これはなんでしょう(27)
著者: 古屋光太郎1 金子仁2 骨・軟部腫瘍症例検討会
所属機関: 1東医歯大整形 2日本医大老研
ページ範囲:P.1017 - P.1021
文献購入ページに移動A 症例は63歳・男性で主訴は右足の疼痛および腫脹です.発症は昭和47年11月で,階段より転落し,右足関節捻挫,その後約2ヵ月くらいしてから段々右足が腫脹し,近医にてマッサージ等を受けていましたが,局所症状はさらに悪化し,昭和48年5月当科に紹介されました.初診前のX線経過は(第1図)のごとくで踵骨下面を中心に骨吸収・破壊像が進行しております.最初calcaneusのmetastatic cancer to boneの疑いでわれわれのところに送られてきた患者です.
初診時全身所見は体格中等度,栄養良好で検査所見では,血沈値の亢進,CRP 6(+),LDH値の軽度上昇がみられる他は異常はありませんでした.
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