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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科9巻7号

1974年07月発行

文献概要

臨床経験

Paraplegia患者における"Mass reflex"の1例

著者: 糸満盛憲1

所属機関: 1北里大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.623 - P.628

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はじめに
 脊髄疾患,なかんずく脊髄損傷等による脊髄完全横断障害の患者は,最初の脊髄のdamageに引き続いて,麻酔や神経外科的,整形外科的,泌尿器科的検査および手術,難治性褥創の治療,リハビリテーションにおける排尿排便の訓練等数多くの身体的侵襲を受ける.中でも高位胸髄レベル,頸髄レベルにおけるparaplegia,quadriplegiaにおいては,下位の脊髄損傷の持つhandicapに加えて5,4,17),さらに危険を伴うものである.そのもつとも危険な反射にMass reflexがある.これは1917年Riddoch & Headによつて概念が確立された広範な自律神経反射であり,autonomic hyperreflexiaとも呼ばれる7,12).わが国でも一部では頸髄損傷の尿路管理に伴う危険な反射として注目されているようであるが,整形外科領域ではほとんど言及されていない.最近mass reflexの一例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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