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原著
扁桃肥大,アデノイド増殖による睡眠時無呼吸発作を呈した2幼児症例—術前術後の睡眠ポリグラフによる検討
著者: 鰐淵伸子1 加我君孝1 武田永勇1
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.81 - P.86
文献購入ページに移動I.はじめに
口蓋扁桃,アデノイド肥大などによる上気道閉塞症状を呈する患者の多くはいびきや傾眠を訴えるが,睡眠時無呼吸症候群,すなわち睡眠時に無呼吸発作を頻回に反復するために多彩な臨床症状を呈する場合がある。睡眠時無呼吸症候群は幼少児の突然死症候群1)の一つとして注目され,耳鼻咽喉科領域からは治療的アプローチ2,3)がなされている。
今回われわれは睡眠ポリグラフによりアデノイドおよび口蓋扁桃肥大による上気道閉塞が原因と思われる閉塞性の睡眠時無呼吸発作を認めた2症例を経験し,1例は著しい肥満を伴っており,高度の肥満を伴った睡眠時無呼吸症候群として知られているPickwick症候群4)との関連性についても若干の文献的考察を加えて報告する。
口蓋扁桃,アデノイド肥大などによる上気道閉塞症状を呈する患者の多くはいびきや傾眠を訴えるが,睡眠時無呼吸症候群,すなわち睡眠時に無呼吸発作を頻回に反復するために多彩な臨床症状を呈する場合がある。睡眠時無呼吸症候群は幼少児の突然死症候群1)の一つとして注目され,耳鼻咽喉科領域からは治療的アプローチ2,3)がなされている。
今回われわれは睡眠ポリグラフによりアデノイドおよび口蓋扁桃肥大による上気道閉塞が原因と思われる閉塞性の睡眠時無呼吸発作を認めた2症例を経験し,1例は著しい肥満を伴っており,高度の肥満を伴った睡眠時無呼吸症候群として知られているPickwick症候群4)との関連性についても若干の文献的考察を加えて報告する。
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