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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科60巻12号

1988年12月発行

原著

耳性脳膿瘍の2症例

著者: 田山二朗1 水野正浩2 菅澤正2 仙波哲雄2 鈴木康司3 増田成夫4

所属機関: 1東芝中央病院耳鼻咽喉科 2東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 3竹田綜合病院耳鼻咽喉科 4日通病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1091 - P.1095

文献概要

I.はじめに
 耳性頭蓋内合併症は抗生剤の進歩とともに一見著しく減少してきたようであるが,山本ら1)の全国調査のように昭和48年より再び増加傾向があるとの報告もある。また近年の傾向として抗生剤の遮蔽現象により定型的な症状が出現せず診断が困難な例が多くなってきたとも警告2)されている。一方CT検査が導入されて以来,耳性頭蓋内合併症,とくに脳膿瘍の診断は侵襲も少なく正確に行われてきているのも事実である。さらに治療,予後についてもCT導入前後では大きく変化していると思われる。
 今回われわれはCT検査により診断された耳性小脳膿瘍1例と側頭葉膿瘍1例を経験したのでここに報告し,若干の考察を加えCT検査の有用性を強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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