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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科60巻2号

1988年02月発行

私は知りたい

補体

著者: 小川浩司1

所属機関: 1北里研究所病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.161 - P.164

文献概要

I.はじめに
 1880年代は"goldcn eightics"と言われているように,細菌学の重要な発見が次々と成された。それに続く90年代は免疫に関する多くの仕事が行われたが,なかんずく北里—Behringによるジフテリアや破傷風抗毒素の発見は免疫学の臨床応用への幕明けであった。
 細菌で免疫した動物の血清がその菌を凝集し(Charring, Roger, 1889),また菌を溶解すること(Pfifrer, 1894),そしてこの血清中にBuchner(1894)によってalexinと名づけられた殺菌物質があることが明らかになった。Bordetは1895年に免疫動物の血清中には抗原に対し特異性がある熱に強い物質—抗体と非特異的で熱に弱い物質—alexinがあることを見つけ,この熱に弱い物質alexinが後にEhrlichによって補体(complement)と改名された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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