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原著
遅発性内リンパ水腫—症例報告と統計的観察
著者: 猪狩市世1 高橋正紘1 伊藤光子2
所属機関: 1東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室 2至誠会第二病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.369 - P.375
文献購入ページに移動一側聾の既往をもつものにめまいが好発することは亀井ら1)がすでに1971年に報告している。Nadolら2),Wolfsonら3)は1975年別個に,内リンパ水腫との関連でそれぞれ12例,5例の症例を報告した。Schuknecht は1976年4) delayed hydropssyndromeの概念を提唱し,さらに1978年5)本疾患を難聴発症後年余を経て回転性めまいを反復するipsilateral typeと良聴耳の聴力変動をきたすcontralateral typeに分類した。今回著者らは遅発性内リンパ水腫自験例の14症例を報告し,Schu—knecht theoryの問題点について検討した。
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