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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科60巻5号

1988年05月発行

原著

悪性発作性頭位眩暈症

著者: 小山内龍一1 山根雅昭1 水野正浩2 渡辺博紀3 澤木誠司4 高橋裕秀5 佐竹良三5

所属機関: 1都立神経病院神経耳科 2東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 3亀田総合病院耳鼻咽喉科 4横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室 5都立神経病院神経内科

ページ範囲:P.387 - P.393

文献概要

I.はじめに
 めまい疾患の中には,前庭神経炎やメニエール病などのように頭位とあまり関係なくめまいを起こすものがあるが,一方で頭位と密接に関係しためまい疾患もある。頭位と関係しためまいの中には,末梢前庭障害によって起こるものと中枢障害によって起こるものがあり,前者の代表的な疾患としては良性発作性頭位眩(benign paroxys—mal positional vertigo, BPPV, positional nystagmusof the benign paroxysmal type)があり,耳石器障害によるものと考えられている1〜3)。中枢障害によって起こる頭位性めまいは,悪性発作性(または持続性)頭位眩暈症(malignant paroxysmal (orpersistent)positional vertigo, MPPV),ないしBruns症候群といった概念とほぼ同義語と考えられている3〜8)。めまいの診療にあたっては,BPPVなどの末梢性疾患だけでなくMPPVについても充分な理解を有することが要求される。今回われわれはMPPVの3症例を呈示し,考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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