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Cochlear Implant(人工内耳)の現状
著者: 船坂宗太郎1
所属機関: 1東京医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.433 - P.436
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人工内耳(cochlear implant)とは,音を電気波形に変換して内耳に送り聴神経を直接刺激して内耳性聾患者に聴覚を引き起こす装置である。前号でNucleus社製22-channel cochlear implantの説明と使用経験を述べたが,今回は編集者の求めにより各国の人工内耳の状況について記載することとなった。
聴神経の直接電気刺激は1957年DjournoとEyliesによって試みられ,1966年Simmonsは6本の電極を挿入してその結果を詳細に報告した。以来今口までアメリカ,イギリス,オーストリア,ドイツ,フランス,ベルギー,オーストラリアなどで各種の人工内耳が開発されている。そしてそれらのあるものは言語習得後に聾となった患者(postlingual deaf)の会話能力再獲得に有効であると評価されている。本論文では紙数の制限もあるので,これら各種の人工内耳の機構と有用性とを要約して述べ責を果たしたい。
人工内耳(cochlear implant)とは,音を電気波形に変換して内耳に送り聴神経を直接刺激して内耳性聾患者に聴覚を引き起こす装置である。前号でNucleus社製22-channel cochlear implantの説明と使用経験を述べたが,今回は編集者の求めにより各国の人工内耳の状況について記載することとなった。
聴神経の直接電気刺激は1957年DjournoとEyliesによって試みられ,1966年Simmonsは6本の電極を挿入してその結果を詳細に報告した。以来今口までアメリカ,イギリス,オーストリア,ドイツ,フランス,ベルギー,オーストラリアなどで各種の人工内耳が開発されている。そしてそれらのあるものは言語習得後に聾となった患者(postlingual deaf)の会話能力再獲得に有効であると評価されている。本論文では紙数の制限もあるので,これら各種の人工内耳の機構と有用性とを要約して述べ責を果たしたい。
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