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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科60巻6号

1988年06月発行

原著

副交感神経刺激における鼻汁分泌に対する臭化イプラトロピウム局所投与の抑制効果

著者: 朝倉光司1 東英二1 榎本和子1 形浦昭克1

所属機関: 1札幌医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.469 - P.472

文献概要

I.はじめに
 鼻アレルギー症状発現にはhistamine等のchem—ical mediatorの直接作用と自律神経反射を介する間接作用が関与している。これら鼻アレルギー症状のうちで水性鼻漏に関しては,Vidian神経を介した副交感神経反射が重要な役割を担っていると考えられる。
 さらに鼻アレルギー患者では自律神経系自体にも変化が生じており,交感神経系の反応性の低下1)と同時に副交感神経系の反応性の充進2)が証明されている。最近の抗アレルギー剤の進歩の結果,Vidian神経切除術の対象例は減少しているとはいえ,種々の治療に抵抗を示す水性鼻漏に対しては重要な治療手段の一つと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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