文献詳細
原著
文献概要
I.緒言
甲状腺機能亢進症はBasedow病と同義語として扱われることの多い疾患である。現在その治療法として,①薬物療法,②アイソトープ療法,③外科的手術療法があり,一般に第一選択として薬物療法が採用される。薬物療法は治療期間が長いという欠点もあるが,アイソトープ療法より安全であり,比較的使用しやすいという利点がある。しかし薬物療法の副作用の中には頻度こそ少ないが無顆粒球症という重篤な副作用があり,近年注目されている。
最近われわれは薬物療法による治療中に無顆粒球症を招来したため外科的手術療法を余儀なくされた1例を経験した。甲状腺機能亢進症に対する治療における外科的手術療法の意義について一考を得たので,若干の文献的考察を加え報告する。
甲状腺機能亢進症はBasedow病と同義語として扱われることの多い疾患である。現在その治療法として,①薬物療法,②アイソトープ療法,③外科的手術療法があり,一般に第一選択として薬物療法が採用される。薬物療法は治療期間が長いという欠点もあるが,アイソトープ療法より安全であり,比較的使用しやすいという利点がある。しかし薬物療法の副作用の中には頻度こそ少ないが無顆粒球症という重篤な副作用があり,近年注目されている。
最近われわれは薬物療法による治療中に無顆粒球症を招来したため外科的手術療法を余儀なくされた1例を経験した。甲状腺機能亢進症に対する治療における外科的手術療法の意義について一考を得たので,若干の文献的考察を加え報告する。
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