文献詳細
原著
慢性副鼻腔炎,上顎癌患者のNK細胞の検討
著者: 斉藤久樹1 朴沢二郎1 盛庸1 太田修司1 神均1 谷田次郎1 工藤肇2 高松秀悦3
所属機関: 1弘前大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2弘前大学医学部臨床検査学教室 3弘前大学医学部附属病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.727 - P.733
文献概要
上顎癌患者に慢性副鼻腔炎の既往歴の多いことが報告1)されている。Burnet2)は発癌における免疫監視機構(immunological survcillance)の仮説を提唱したが,著者らは慢性副鼻腔炎患者の免疫監視機構に興味をもち,慢性副鼻腔炎ならびに上顎癌患者血清中,鼻汁中免疫抑制酸性蛋白(im—munosupprcssive acidic protein,以下IAPと略称)値が高値を示すことを報告3)した。今回はtwo-colorフローサイトメトリー分析4,5)を用いて慢性副鼻腔炎,上顎洞癌およびその他の鼻副鼻腔悪性腫瘍患者末稍血中のnatural killer (NK)活性細胞を測定し検討した。
掲載誌情報