文献詳細
原著
下顎部の帯状疱疹に内耳障害のみを伴ったHunt症候群の1例—とくに平衡機能検査の経過を中心に
著者: 池田元久1 武藤二郎1 秋元利之1 永代絹男2
所属機関: 1埼玉医科大学耳鼻咽喉科学教室 2埼玉医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.77 - P.82
文献概要
耳介および外耳道部の帯状疱疹に顔面神経麻痺と耳鳴,難聴,めまい・平衡障害などを伴った疾患はいわゆる典型的なRamsay Hunt症候群とされている。しかし種々の亜型が存在することが知られており,頻度は少ないが顔面神経麻痺を欠き,耳帯状疱疹に内耳障害のみを伴った症例も報告1〜5)されている。
またRamsay Hunt症候群の帯状疱疹は耳領域以外の,三叉神経,舌咽神経,迷走神経,第2,3頸神経領域にも発生しうると報告6〜8)されている。
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