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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻10号

1989年10月発行

特集 耳鼻咽喉・頭頸部領域の痛み—その機序と臨床

III.非癌性疼痛 三叉神経領域の痛みとその臨床

疼痛の臨床特性と治療

著者: 下村登規夫1 高橋和郎1

所属機関: 1鳥取大学脳神経内科

ページ範囲:P.885 - P.890

文献概要

はじめに
 頭痛は日常臨床でしばしば経験する症状であり頭痛が主訴であり,他の疾患が背景に存在する場合もあれば頭痛それ自体が疾患である場合もある。われわれがしばしば遭遇する頭痛には片頭痛・群発頭痛などの血管性頭痛,頭頸部の筋肉の過緊張状態を伴う緊張性頭痛,atypical facial painの一つである下半頭痛,血管炎に基づく側頭動脈炎などあるいは髄膜の炎症による頭痛など様々な頭痛が存在する。本稿では群発頭痛・片頭痛,下半頭痛および側頭動脈炎について概説する。
 頭痛の分類については従来Ad Hoc CommitteeによるClassification of Headacheが用いられていたが,1988年にHeadache classification com—mittee of the international headache societyにより表1のようなClassification and diagnosticcriteria for headache disorders, cranial neuralgiasand facial pain1)が発表された(表1)。この頭痛分類はかなり詳しく分類されており,従来の分類と対比してある。このような詳細な分類は日常臨床では逆に煩雑になりすぎるのでここでは従来からの頭痛の名称を用いて,新しい分類と対比しつつ,それぞれの臨床的特徴や治療について述べていくこととする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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