文献詳細
鏡下咡語
文献概要
はじめに
古くから視聴嗅(臭)味触覚を五感といっている。この並べ方の順はどのような理由からであろうか。これらの感覚受容器をみると,触は全身に分布しているが,その他は頭部にある。このほか第六感といわれるものは,諸感覚と記憶の統合であって特別な受容器はない。五感には入っていないが,耳には平衡感覚の受容器もあり耳鼻科領域は感覚と関係が深い。
感覚は全く主観的なもので当人しかわからない。感じを他人に伝えるにはことばによるほかないが,感じをことばで表現するのは極めてむつかしい。「苦い」といっても,その味を他人がどう感じているかわからず,違った味を苦いというかもしれない。「苦い」は味ではなく単なる表現にすぎないからである。
古くから視聴嗅(臭)味触覚を五感といっている。この並べ方の順はどのような理由からであろうか。これらの感覚受容器をみると,触は全身に分布しているが,その他は頭部にある。このほか第六感といわれるものは,諸感覚と記憶の統合であって特別な受容器はない。五感には入っていないが,耳には平衡感覚の受容器もあり耳鼻科領域は感覚と関係が深い。
感覚は全く主観的なもので当人しかわからない。感じを他人に伝えるにはことばによるほかないが,感じをことばで表現するのは極めてむつかしい。「苦い」といっても,その味を他人がどう感じているかわからず,違った味を苦いというかもしれない。「苦い」は味ではなく単なる表現にすぎないからである。
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