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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻2号

1989年02月発行

私は知りたい

異常値の読み方(1)梅毒血清反応

著者: 水岡慶二1

所属機関: 1東京都立駒込病院臨床検査科

ページ範囲:P.143 - P.145

文献概要

はじめに
 梅毒患者を診断し駆梅療法を行っていくうえに梅毒の血清学的検査(梅毒血清反応)は欠かすことのできない臨床検査法である。梅毒血清反応に関してはWassermann反応以来過去に数多くの方法が発表されたが,その多くは姿を消し今ではごく限られた方法のみが使われているにすぎない。
 現在わが国で日常検査に利用されているものは数種類で,それらを大別すると二つの系統に分けられる。その一つは古くより実施されていたWassermann反応の系統に属するもので,抗原はカルジオライピンという脂質である。カルジオライピンは単独では梅毒抗原としての活性が弱いので,同じく脂質の一種であるレシチンを適当量まぜたものが抗原として用いられる。この脂質抗原を使う反応は通常STS (serologic tests for syphilisの略)と略称される習慣になっている。もう一つの系統は病原体である梅毒トレポネーマを抗原として使う反応である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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