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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻3号

1989年03月発行

文献概要

原著

声門下肉芽腫2症例に対するT-tube挿入治験—Wegener肉芽腫との関連について

著者: 金聖眞1 玉置弘光1 渡部泰夫2

所属機関: 1大阪府立病院耳鼻咽喉科 2渡辺診療所

ページ範囲:P.207 - P.212

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I.緒言
 1931年Klinger1)が上気道の破壊性肉芽性病変,糸球体腎炎,脾肉芽腫,および血管炎などの所見を示した症例を報告したが,1936年Wegener2)が肺症状を伴った上気道の壊死性肉芽性病変,糸球体腎炎,および全身性の血管炎などを三主徴とする病態を一つの症候群として唱えて以来,この病態はWegener肉芽腫症と呼ばれている。
 Wegener肉芽腫症は上気道の炎症症状をはじめとして漸次多彩な全身症状を現わす全身性疾患である。本症は最近有効な薬物療法によりその予後が次第に向上してきている反面,罹病期間の長期化により比較的稀であった症状や所見もしばしばみられるようになってきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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