icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻3号

1989年03月発行

医療ガイドライン

抗菌薬の現状と進歩

著者: 五島瑳智子1 宮崎修一1

所属機関: 1東邦大学医学部微生物学教室

ページ範囲:P.231 - P.238

文献概要

I.抗菌剤の開発と使用量の動向
 1929年FlemingがPenicillium notatumからpeni—cillinが産生される事実を報告してから,抗菌剤開発の進歩は著しく,わが国における抗菌剤の生産額は図1のように年々増加し,1980年には他の4大主要薬剤,すなわち循環器,中枢樽経系,消化器,腫瘍関連の薬剤の合計額に匹敵するに至っている。その後,他の薬剤群の生産額がそれぞれ増加したため抗菌剤の比率はやや低下しているが,総額では依然として首位を占めている。
 図2はわが国における各種抗菌剤開発の経緯を年次的に示しているが,これに関連して使用抗菌剤の種類と使用量にも変遷がみられ,図3に示されているように1970年代前半までかなりの量を生産していたクロラムフェニコール,テトラサイクリン,マクロライドなどの系統の薬剤に代って,ペニシリン,セフェムなどのβ—ラクタム剤の使用量が増加し,とくにセフェム剤の生産量はこの10年間に急増している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら