icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻4号

1989年04月発行

トピックス 耳鼻咽喉科のリハビリテーション

嚥下障害のリハビリテーション

著者: 進武幹1

所属機関: 1佐賀医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.265 - P.270

文献概要

I.はじめに
 嚥下障害におけるリハビリテーションの対象となる患者は,主として①口腔,咽頭,喉頭などの悪性腫瘍摘出後に嚥下の通路に形態的欠損が生じた場合,②脳血管障害,変性疾患,脳外傷などにより神経・筋系の機能脱落をきたした場合,などである。これらの嚥下障害患者のリハビリテーションは系統的に行われていないのが現状である。米国では医師と言語療法士,看護婦などがチームを組み,リハビリテーションのプログラムが作成されつつある。本邦では二,三の施設で独自に経験的に施行されているにすぎない。その理由は種々考えられるが,嚥下障害患者を取り扱っている医師の関心が薄いこと,あるいはリハビリの効果があまり期待できないことなどが挙げられよう。
 リハビリテーションを行うには,嚥下障害の的確な評価がなされ,それに対応する治療のプログラムを作成しなければならない。このためには,耳鼻咽喉科・頭頸部外科医,神経内科医,脳神経外科医,さらに医療関係者などが協力し合って解決しなければならないと考えている。現在,確立された方法はないが,文献的考察を加え,今後の問題点を挙げ,参考に供したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら