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文献概要
原著
鼻内所見の乏しい鼻性頭蓋内合併症の2例
著者: 山田勝士1 加我君孝1
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.313 - P.319
文献購入ページに移動I.はじめに
抗生物質が頻用されている現在鼻性の頭蓋内合併症は珍しくなり,実際その報告も数少ない。しかしいったん発症した場合は現在においても,的確な処置が早期になされなければ死亡率が約50%というきわめて致命率の高い疾患であり1),迅速な診断と治療が必要となる。われわれは最近頭蓋内および眼窩内合併症を併発した例を含め,副鼻腔炎が原発巣と思われた非術後性の頭蓋内合併症を2例経験した。いずれも鼻症状,鼻内所見に乏しくCT検査により初めて鼻性と診断のついた症例であったため,受診に至る経過,治療,その後の経過について報告する。
抗生物質が頻用されている現在鼻性の頭蓋内合併症は珍しくなり,実際その報告も数少ない。しかしいったん発症した場合は現在においても,的確な処置が早期になされなければ死亡率が約50%というきわめて致命率の高い疾患であり1),迅速な診断と治療が必要となる。われわれは最近頭蓋内および眼窩内合併症を併発した例を含め,副鼻腔炎が原発巣と思われた非術後性の頭蓋内合併症を2例経験した。いずれも鼻症状,鼻内所見に乏しくCT検査により初めて鼻性と診断のついた症例であったため,受診に至る経過,治療,その後の経過について報告する。
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