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文献概要
原著
遊離骨付肩甲皮弁を用いて再建を行った下顎エナメル上皮腫の1例
著者: 坂口正範1 松尾清2 武田進3 深澤収1 勝野哲1 岩沢幹直2 峯村俊一3
所属機関: 1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2信州大学医学部形成外科 3信州大学医学部歯科口腔外科学教室
ページ範囲:P.449 - P.454
文献購入ページに移動肩甲皮弁scapular-flap は1980年dos Santos1)により発表された肩甲回旋動脈を栄養血管とする皮弁であるが,1981年Teotら2)はこの動脈の枝が肩甲骨外側縁を栄養していることから,本皮弁が骨付皮弁として挙上できる可能性を示唆した。その後Swartzら3)は血管柄付遊離骨付肩甲皮弁osteocutancous scapular flapを用いて21例の下顎の再建を有いその有用性を報告した。しかしまだ本邦での報告例4)は数少なく,今後症例の積重ねが必要と思われる。
今回われわれは下顎エナメル上皮腫症例に対して骨付肩甲皮弁を用いて下顎欠損部の再建を行い,良好な結果を得たので報告する。
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