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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻6号

1989年06月発行

原著

鼻腔より発生した若年性血管線維腫の1例

著者: 広田敦子1 辺土名仁1 苦瓜知彦1 横山和則1 杉本太郎1 渡辺勈1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.477 - P.482

文献概要

I.はじめに
 若年性血管線維腫は腫瘍の性質が易出血性で拡張的増殖力をもち,しかもほとんどの例が鼻咽腔に発生するため部位的に全摘出することが難しく,再発しやすい。このため良性腫瘍とはいえ,臨床的には悪性腫瘍に準じて取り扱われている。今回われわれが経験した症例は右鼻腔の側壁に発生し鼻咽腔には全く病変を認めなかったが,われわれが文献的に調査した範囲では鼻咽腔に茎部をもたない血管線維腫は本邦ではわずかに19例の報告のみであった。本症例に対して鼻外切開法(lat—eral rhinotomy)1)を施行し腫瘍を完全に摘出しえた。本論文で血管線維腫に対するlateral rhi—notomyの有用性を強調し,合わせて鼻咽腔以外に発生した血管線維腫を文献的に集計し報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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