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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科61巻6号

1989年06月発行

医療ガイドライン

アレルギー用剤の現状と近未来の展望

著者: 大塚博邦1

所属機関: 1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.493 - P.497

文献概要

I.はじめに
 鼻アレルギーをはじめとするI型アレルギー疾患の発症にはいろいろな要因が関与するが,その中でとくに重要なのは抗原抗体反応により肥満細胞や好塩基球から遊離される化学伝達物質である。鼻アレルギーではヒスタミンが主役を演じていることはいうまでもないが,最近はロイコトリエンも症状の発現にとって重要な因子であることが明らかとなりつつある。また喘息においてはPAF (platelet activating factor),substance P,major basic proteinの関与も注目されている。
 一方,鼻アレルギー,喘息などのI型アレルギー疾患は増加の傾向にある,といった話が聞かれるが,この問題は日耳鼻総会1),日本アレルギー学会2)のシンポジウムで取り上げられ,事実患者数は増加していることが明らかになった。その原因として食生活や生活環境の変化,とくに食物の多様化と添加物および防腐剤の問題,生活様式の変化に伴う抗原の増加,ストレス,大気汚染の影響などが指摘されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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