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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻10号

1990年10月発行

症例特集 頭頸部腫瘍

I.頭部(聴器)

突発難聴で発症した初期聴神経腫瘍の1例—前庭神経切断術時に偶然発見された

著者: 柳原尚明1 佐藤英光1 比野平恭之1 榎本雅夫2 寒川高男2

所属機関: 1愛媛大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2和歌山赤十字病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.809 - P.812

文献概要

はじめに
 聴神経腫瘍のなかには突発的に難聴が起こり,突発性難聴との鑑別が難しい場合があることは良く知られている。しかし,それがどのような機序で,どの位の頻度で起こり,またどのような場合に聴神経腫瘍を疑うべきであるか,などについては充分に知られていない。我々は突発性難聴の診断のもとに治療したが,めまいが持続するので,これをコントロールするために前庭神経切断術を行うべく,内耳道を開放したところ,偶然,極く初期の聴神経腫瘍を発見した珍しい症例を経験した。この症例は突発性難聴と聴神経腫瘍の鑑別の重要性と難しさを示唆する,価値ある症例と考えここに報告し,加えて聴神経腫瘍における突発難聴発症について考察することにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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