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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻10号

1990年10月発行

症例特集 頭頸部腫瘍

II.鼻・副鼻腔

高度視力障害をきたした脊索腫の1例

著者: 加瀬康弘1 飯沼壽孝1 矢野純2 唐沢克之3

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院耳鼻咽喉科 2社会保険中央病院耳鼻咽喉科 3東京大学医学部付属病院放射線科

ページ範囲:P.835 - P.838

文献概要

緒言
 脊索腫(chordoma)は胎生期脊索の遺残組織から発生する稀な腫瘍である。斜台に発生する腫瘍のなかでは最も頻度が高く1),しばしば両側視神経に障害を及ぼす。また頭蓋底脊索腫の約1/3は上咽頭へ進展することがあり2),耳鼻咽喉科医にとって上咽頭腫瘍の鑑別診断のひとつとして考慮すべき疾患である。
 しかし発生部位の解剖学的位置のため腫瘍の全摘が困難で,予後不良の疾患である1,3)。視神経の圧迫による高度視力障害をきたした場合,一般に視力予後も不良である4〜6)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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