文献詳細
原著
文献概要
はじめに
破傷風は抗生物質の進歩,三種混合ワクチン,トキソイドの普及などにより,近年では発生率が激減傾向を示しているものの,いったん発生した場合には経過が急速で,適切な処置を行わないと半日以内に死亡することもある重篤な疾患である。したがって,破傷風は早期診断や早期治療が重要であるが,その発病初期の症状が患者によってかなり異なっている。耳鼻咽喉科医が破傷風患者に遭遇する機会は稀であるが,その初期症状を見のがすと手遅れとなりやすいので十分な注意が必要である。
最近,筆者らは開口障害を主訴として耳鼻咽喉科を初診した破傷風の1症例を経験したので,診療上心がけなければならない問題点などについて若干の考察を加えて報告する。
破傷風は抗生物質の進歩,三種混合ワクチン,トキソイドの普及などにより,近年では発生率が激減傾向を示しているものの,いったん発生した場合には経過が急速で,適切な処置を行わないと半日以内に死亡することもある重篤な疾患である。したがって,破傷風は早期診断や早期治療が重要であるが,その発病初期の症状が患者によってかなり異なっている。耳鼻咽喉科医が破傷風患者に遭遇する機会は稀であるが,その初期症状を見のがすと手遅れとなりやすいので十分な注意が必要である。
最近,筆者らは開口障害を主訴として耳鼻咽喉科を初診した破傷風の1症例を経験したので,診療上心がけなければならない問題点などについて若干の考察を加えて報告する。
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