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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻13号

1990年12月発行

鏡下咡語

いはんや犬をや

著者: 馬場廣太郎1

所属機関: 1獨協医科大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1208 - P.1209

文献概要

 わが家の愛犬,柴犬の“チビ太”が死んだ。平成2年9月29日(金)のことで,教室で担当した第29回日本鼻科学会の最中であり,看取ってやることはできなかった。ほんの数分対面した亡骸は,日溜りで気持ち良さそうに,手足を伸ばして眠っている姿そのままであった。
 チビ太がわが家にきたのは,今,中学3年生の息子が小学校に入学した年の秋で,悪戯ざかりの子犬であった。ぬいぐるみの犬に吠えついて恥ずかしそうにしていたのが第1日目で,たちまちにして家中が犬のトイレと化し,外に出されて以後,忠実なお庭番であった。気が荒く,吠えだしたら止まらなくなり,植木職人が入った後などは,疲れ果てて眠り込んでいた。また,持ちなれない財産(食べきれない程の骨など)があると,夜も寝ないで見張っている小心者で,飼い主によく似るものだと笑ったものであった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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