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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻2号

1990年02月発行

CPC

鼻中隔原発と考えられる軟骨肉腫症例

著者: 佃守1 吉田豊一1 久保田彰1 金子まどか1 澤木修二2 平田佳代子2 古川滋2

所属機関: 1神奈川県立がんセンター頭頸科 2横浜市立大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.149 - P.153

文献概要

 頭頸部領域原発の肉腫の頻度は極めて低い。まれに脂肪肉腫,線維肉腫,血管肉腫などの軟部組織肉腫を経験するのみで,骨または軟骨肉腫となるとさらに稀である。そのため肉腫症例に関しては,的確な治療方針が立てられておらず,おおいに難渋する。手術で根治できると考えられる肉腫症例に対しては,外科的摘出が第一選択の治療である。しかし,広範に腫瘍が進展していたり,転移病巣がある場合には全く困惑させられる。もともとこの腫瘍は放射線や化学療法に感受性が低く,これらの手段に頼れないからである。
 今回頭蓋内進展によって不幸な転帰を辿った若年者の軟骨肉腫症例を経験したので,その経過に若干の考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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