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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻3号

1990年03月発行

トピックス 頭頸部癌に対する制癌剤の選択

頭頸部癌に用いる抗癌剤

著者: 犬山征夫1

所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.179 - P.186

文献概要

I.頭頸部癌化学療法の歴史
1.動注化学療法の導入
 真の意味での癌化学療法は1946年にGilmanらが悪性リンパ腫や白血病にnitrogen mustardを用いたのに始まるといってよい。しかしわが国における頭頸部癌化学療法は1960年代前半における動注化学療法に始まったといっても過言ではない。当時用いられた薬剤はchromomycin A3(CHRM),cyclophosphamide(CPA),mitomycinC(MMC)が主体であった。これらの薬剤を動脈内投与することにより,初めて抗腫瘍効果1)(現在の判定基準でいうpartial response)が認められた。
 筆者らはこれを術前動注として上顎洞癌や舌癌などに用いたが,遠隔成績では手術単独の成績を凌駕するに至らなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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