文献詳細
トピックス 頭頸部癌に対する制癌剤の選択
文献概要
I.頭頸部癌化学療法の歴史
1.動注化学療法の導入
真の意味での癌化学療法は1946年にGilmanらが悪性リンパ腫や白血病にnitrogen mustardを用いたのに始まるといってよい。しかしわが国における頭頸部癌化学療法は1960年代前半における動注化学療法に始まったといっても過言ではない。当時用いられた薬剤はchromomycin A3(CHRM),cyclophosphamide(CPA),mitomycinC(MMC)が主体であった。これらの薬剤を動脈内投与することにより,初めて抗腫瘍効果1)(現在の判定基準でいうpartial response)が認められた。
筆者らはこれを術前動注として上顎洞癌や舌癌などに用いたが,遠隔成績では手術単独の成績を凌駕するに至らなかった。
1.動注化学療法の導入
真の意味での癌化学療法は1946年にGilmanらが悪性リンパ腫や白血病にnitrogen mustardを用いたのに始まるといってよい。しかしわが国における頭頸部癌化学療法は1960年代前半における動注化学療法に始まったといっても過言ではない。当時用いられた薬剤はchromomycin A3(CHRM),cyclophosphamide(CPA),mitomycinC(MMC)が主体であった。これらの薬剤を動脈内投与することにより,初めて抗腫瘍効果1)(現在の判定基準でいうpartial response)が認められた。
筆者らはこれを術前動注として上顎洞癌や舌癌などに用いたが,遠隔成績では手術単独の成績を凌駕するに至らなかった。
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